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踊るバイエイターの敗者復活戦

アルバイトやアフィリエイトを含めたネット広告からの収入で生計を立てる人に踊りながら(楽しみながら)生き抜くための知恵を紹介するブログ。多くのWebマーケターに読まれています。不定期19時頃更新。

アニメや漫画等の日本のコンテンツは、海外で様々な戦いを強いられている

海外 コンテンツ

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目次

 

本日スプラトゥーンと佐賀県のコラボレーションが話題になった。

コラボというのは基本的にはどちらの利益にも繋がるようにするが、この「Sagakeen(サガケーン)」に関しては佐賀の方がコラボにより受ける恩恵は圧倒的に大きいだろう。

 

コンテンツは広告等を使わずともユーザーの口コミだけで拡散させる事が出来る。このコラボもはてなブックマークやFacebookでバズが起こっているが、これの震源地はスプラトゥーンの公式Twitterアカウントである。

このイベントはすでに多くの人に認知され、今後は大手メディアでも取り上げられるはずだ。

この一件は日本におけるコンテンツの強さを改めて認識させてくれた。

 

海外における日本コンテンツの影響力

日本コンテンツの世界における市場規模

日本のコンテンツとしては、エンターテイメント分野に限れば、漫画やアニメ、ゲーム等が海外では良く知られている。

韓国コンテンツ振興院の資料「主要国家別、漫画市場規模」によると、2010年漫画の市場規模が最も大きい国は日本で、2位はアメリカ、3位にドイツと続き、7位が中国となっている。

金額で表すと、

1位 日本 19億6400万ドル(約2400億円)

2位 米国 6億6500万ドル(約810億円)

3位 ドイツ 6億3600万ドル(約780億円)

7位 中国 2億4500万ドル(約300億円)

となる。

 

GDP比で市場規模を比較すると、日本ほど普及している国はなく、中国にかんして言えば日本の10分の1程度である。人口も10倍近くいるので、金額で見れば、いわゆるオタクの割合も日本の100分の1しかいない。

日本の漫画やアニメは世界で流行っているとは言われているが、実際に好んでいる人達の割合というのは日本よりも圧倒的にマイノリティ(少数)なのである。

 

市場規模では計れないコンテンツの影響力

ただ、コンテンツの影響力は市場規模とその割合だけで判断してはならない。

海外に行けば、至る所でアニメや漫画のサークルがある。現地語を知らなくとも、日本人というだけでこうしたサークルには歓迎されるだろう。ここから友達の輪を広げる事も出来る。

 

そして、リアル以上にコンテンツの影響力を強めているのが、ネットという環境である。日本のサブカルにハマった少数派の外国人オタクは、日本のプラスになる役割を果たしている。これらコンテンツをきっかけに、ネット上では親日派の拠点が各国で作られているのだ。

 

日本の「2ちゃんねる」を模倣して作られた「4chan」というアメリカの巨大掲示板がある。先日2ちゃんねるの創設者であるひろゆきが「4chan」の管理人になったというニュースは記憶に新しいかと思う。

ここでは日本の2ちゃんねると同様、趣味を中心に様々なトピックにかんして議論がなされている。特徴としては、日本に関する話題の豊富さだろう。

4chanにある40程度の板の中には、「Oekaki(お絵かき)」「Hentai(変態)」「Ecchi(エッチ)」等サブカル的な要素だけでなく、日本の文化や音楽、旅行や経済の話題も多い。

アメリカを始め、英語圏の人達へと、アニメや漫画に限らない日本のあらゆるコンテンツの発信拠点となっているのだ。

 

アジアにおいては更に影響力が強い。

例えば、「孔子は韓国人」といった中国のものを韓国人が起源を主張した例では、まず日本で話題になった。その後、日本好きの台湾のオタク達に取り上げられ台湾のネット界に広がり、日本語から中国語に翻訳がなされた。

中国語にされた事で、言語の壁をクリアし、オタクに限定されず、そのまま香港、中国と伝わり中国で大きなニュースになったのである。

結果的として、今では韓国の文化コンテンツ泥棒に中国は敏感になり、中国では頻繁に取り上げられるようになっている。

 

東南アジアの中心国とも言えるタイでも、日本がネットで広めた韓国人の悪いイメージはそのままタイの中で広がり、「韓国=パクリ」「韓国人で綺麗な人=整形」というのは共通の認識となっている。

日本語からタイ語に翻訳され、話題になった韓国のパクリ問題の動画

 

タイは一般的にも日本に対して好印象を持っているので、日本にかんする情報はオタクから一般人へとより伝わりやすい性質がある。タイの2ちゃんねるとも言える巨大掲示板pantipでは近年「日本旅行」が一大トピックとして扱われているし、日本のエンターテイメントにかんするコンテンツを入口に、経済といった他分野へもプラスに働いている。

 

加えて、タイは周辺国のラオスやカンボジア、ミャンマーへの影響力が非常に強い。タイを拠点に様々な日本のコンテンツが東南アジアに伝わっていると言えるだろう。

 

欧米とアジアにおける日韓のコンテンツ

ただ、アジアと欧米では日本のコンテンツに韓国のコンテンツを含めるか、含めないかで大きな違いがある。欧米では日本のコンテンツが好きな人達はアニメから漫画、ゲームへと広がり、音楽や文化にまで手を出すが、結果として、日本人との見た目も近く性的な魅力のある韓流スターのコンテンツ普及に繋がっている。

欧米ではアニメが好きで、かつ韓流(韓国の歌手やドラマ)のファンというのは珍しい事ではない。

 

それに対して、アジアでは日本のコンテンツと韓国のコンテンツは明確に区分されている。その結果、日本オタクと韓流ファンとの間で軋轢が生まれている。

 

タイでは韓流ファンがタイにおける日本オタクを否定し、論争になる事が度々あった。

タイムラインの写真 - กระทรวงติ่งเกาหลีเเห่งประเทศไทย | Facebook

上記では(タイの)韓流ファンが日本のアニメを否定しK-POPを持ち出した事で、(タイの)日本オタクが韓流ファンは馬鹿と言い返し、煽り合いになっている。

アジアにおいて国のブランドを伴ったコンテンツは、影響力のぶつかり合う部分において、覇権争いが始まっているのである。

 

コンテンツを創造できる環境作りの必要性

日本政府によるサポートの必要性

地域振興に生かされているコンテンツはスプラトゥーンだけではない。ポケットモンスターはゲームがそのまま株式会社になって(ポケモンの権利は任天堂等が出資して作られた「株式会社ポケモン」で管理がなされている)、イベントからグッズ販売にとどまらず、観光という地域振興までの役割を果たしている。

ゲームにかぎらず、アニメや漫画等による地域振興も上げればキリがない。

 

アニメや漫画といったジャンルでは他国にも差を付けることが出来た。しかし、エンターテイメントという広い分野まで広げれば、国家間での戦いを強いられている。

 

コンテンツが行政や国を助けているにもかかわらず、行政や国はコンテンツのサポートをどこまでしているだろうか?国立メディア芸術総合センターとしてこうしたコンテンツの発信拠点とする計画も、「国立の漫画喫茶」等と非難され、過去には頓挫している。

この調子では成長戦略としてコンテンツの創造に税金を投入することも、使い道として反対する人が出てくるだろう。

 

であれば、せめて年数千億円、数兆円の損失とも言われている海外の海賊、コピー業者への損害賠償請求やコンテンツ(権利)の海外進出のサポートだけでも出来ないのだろうか?技術特許と合わせて著作権の取り締まりを国ごとに強化し、そこからお金を回収できれば、次の作品への投資も可能となるだろう。

国によっては著作権違反による損害賠償請求は難しい。また、小さな会社では海外で訴えを起こすだけの資金やルートを持たないのが普通だ。

こういう部分でこそ日本政府の外交や資金面での援助が重要だと思うのである。例えば、中国といった国で、日本政府が主導となり、著作権者の訴えを代行してくれる強力な機関を作るべきかと思う。

 

コンテンツを創造できる日本の環境

今後は発展途上国からもエンターテイメントの戦略として、競争相手となる国が出てくるだろう。それでもアニメや漫画の分野では、ITにおけるシリコンバレーのように、日本という場所にこだわって優秀なクリエイターが集まって来ている。わざわざ日本語というマイナーな言語を覚えてまで、日本でこれら知識を学び、実践しに来ているのだ。

 

先日話題になったフランス人クリエーターの ロマン・トマ氏もそうだろう。

現在はこういった分野における、ある種のブランドを身に付ける事が出来ている。これからも日本は優れたコンテンツの創造をサポートする場所であって欲しいと思う。

 

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