踊るバイエイターの敗者復活戦

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円高が起こる理由を詳しく説明する


円高が起こる理由を詳しく説明する

 

円高は円を売る人よりも買う人が増え、円の需要が高まったときに起こる。まず、この基礎原理から頭へ入れておく必要がある。

円が買われる理由としては

・日本の商品やサービスを購入するため

・日本へ投資(資金移動)するため

がある。このうち動く金額が大きいのは「投資」である。動く金額が大きいということは円の価格に対する影響力もあることを意味する。

投資の世界では資産の一部を日本円に変えたり、金利の低い円で資金を借り入れ運用する動きがある。この額が大きく、急激な円需要、円高を引き起こしている。ただ、日本の商品やサービス購入といった実質的な取引も、広い投資に円買いの圧力を与えているのは間違いない。

 

生活もビジネスも、日本国内で収まっている人はこうした日本円の体外的な価値の変動もあまり気にしてないだろう。ただ、これからの時代は「ビジネス」「生活」をグローバルに検討した方がコスパの良いライフスタイルを構築できる。グローバルに生きていく上では当然、体外的な円の動きも理解しておくべきだ。

 

この記事では

▶ 日本の商品やサービスを購入すると円高になる理由

▶ 日本円へ投資(資金移動)が円高をもたらす理由

から

▶ 2019年8月現在円高が進行している理由

まで詳しく紹介していきたいと思う。

 

現在進行している円高のメリットを最大限に生かしたいと思っている人は下記記事を参考に。

 

 

日本の商品やサービスを購入すると円高になる理由

日本の商品やサービスを購入すると円高になる理由

 

日本にいる個人や企業が海外の商品やサービスを購入する際には、原則として、外貨の購入が必要になる。日本円を一度現地の通貨に変え(現地通貨を買い)、その通貨で現地の商品やサービスを購入する。海外旅行中、日本円を現地通貨に買え、現地の商品やサービスを購入する場合はもちろん、クレジットカードで決済し、翌月に日本円で請求されても、この流れが起こっている。つまり、現地の商品やサービスの購入は同時に外貨の購入も起こしている。

逆に、海外の個人や企業が日本の商品やサービスを購入する際には、原則として、日本円の購入が必要になる。日本へ旅行に来た個人は当然、外貨から日本円への両替(日本円の購入)を行うし、日本製品を買う外国企業も日本円への両替を行っている。日本企業が海外企業に対し、外貨建て決済に対応していても、利益から生じる税金や給与といった日本国内での支払いのため、外貨は日本円に変える。

 

また、海外で営業する日本企業の商品やサービスが売れ、利益を上げれば、これも間接的な円高をもたらす。なぜなら、日本企業(日本に本社がある企業)は海外子会社からの利子や配当を受け取っているからだ。投資により利子を得られた場合も同様である。

配当・利子も日本円に換算されて(日本円へと両替して)、日本へと送られている。この海外からの利子・配当は毎年増加傾向にある。

 

海外からの利子・配当

オレンジの線が企業が海外投資から得る利子や配当金の受け払いを示す第1次所得収支。黒字額は右肩上がりになっている(nippon.comより)。

2018年の第1次所得収支は20.8兆円の黒字だった。つまり、海外の企業が日本で稼いで母国に送る配当、利子よりも、日本の企業が海外で稼いで日本へ送る配当・利子の方が20.8兆円多くなっているのだ。2000年から今年までで、この黒字は約3倍にまで成長している。

 

ちなみに、企業が受け取る海外子会社からの配当は「外国子会社配当益金不算入制度」の利用ができるため、5%としか税金が課せられない。従って、利益を上げている大企業への優遇措置として度々批判されている。しかし、そもそも日本企業が海外子会社で稼いだお金であり、現地で子会社の利益には税金が課さられている。その上で本国の日本に送金され、そのお金で日本国内での投資にも使われている。

外国子会社の配当に対しては優遇措置を取った方が日本国外への本社移転を防ぎ、日本を広く潤せるだろう。

 

日本円へ投資(資金移動)が円高をもたらす理由

日本へ投資(資金移動)が円高をもたらす理由

 

日本では株安になっても日本円(通貨)に資金が流入することが多々ある。その結果、資産が日本円と日本株だけでも、上手くリスク分散ができている。しかし、新興国では通貨安と株安(不景気)が同時に起こる。これにより新興国から日本を含む先進国への資産流出が加速するのである。

最近の韓国も、韓国国民が株安、通貨安で、目減りしていく資産を海外に逃がしている。結果的に、もう一段階先のウォン安、円高に繋がっている。

 

また、ビザが免除され、パスポートだけで日本への渡航が可能になったタイでは日本旅行がブームである。結果として、タイ国内で日本円での支払を許容したり、タイバーツ以外の資産としてアメリカドルではなく日本円に変える人も増えた。日本旅行ブームがタイ現地での日本円需要を高めた結果、両替所のレートも良くなっている(日本円からタイバーツへの両替手数料が安くなっている)。

日本の商品やサービス購入の加速はある意味で日本円への投資にも繋がっているのだ。利子はもちろん、配当も広い意味では投資になるだろう。

 

 

 

日本円への「直接的な」投資

資産家(投資家)は通貨や株式、不動産、金(ゴールド)など、換金できる価値のある資産を持っている。これら既存資産を日本円に変えたい場合、その資産を売って円を買うことになる。これが円需要の高まりを引き起こし、円高に導く。

最近の傾向として、投資家はリスクオフのときに日本円を選択するようになっている。

リスクオフとは、投資先をリスクの高い金融商品からリスクの低い金融商品(安全資産)に移す動きを言う。基本的に、通貨は金利の低いところから金利の高いところへと流れていく。しかし、金利が高くとも、投資先通貨の価値が下がってしまえば意味がない。景気が悪くなれば金利が下げられる可能性も出てくる。金利が下げられると、通貨としての価値も当然下がってしまうため、金利の高い通貨から金利の低い通貨へと流れる。

また、日本円はアメリカドル、ユーロに次ぐ、世界で3番目の取引通貨であり、市場での取引も活発に行われる。ある程度の大金は許容できるため、世界不況時の受け皿にされやすくなっている。

 

円キャリートレードによる円高

円キャリートレードとは、金利が低い円建てで資金を借り入れ、その資金を外貨に転換して運用する取引を言う。日本円は主にアメリカドルへと転換され、金利差を得たり、投資に利用されている。

不況になり保有通貨の金利が下がりそうな時、成長を期待して投資していた新興国からは真っ先に資産が逃げていく。この資産は円キャリートレードによるドルを介して日本円にも流れてくる。これも一時的な円高をもたらし、時期によっては円高の主要な原因になっている。

 

東日本大震災時の円高は

・日本の保険会社が保険の支払いのために、外貨建て資産を日本円に変えた

・日本企業(製造業など)が復旧作業のため、外貨から日本円に変えた

とも言われていた。しかし、のちのデータにより、これらは否定されている。

東日本大震災時の円高も円キャリートレードの解消(アンワインド)が主要な原因とする主張がある。地震によるリスクオンで株を売るとともに、借入返済のために、転換した外貨から日本円へ戻し、急激な円高を起こしたとする説だ。

 

もちろん、これらを見越して、投資家が円買いを進めた結果、円高をもたらした可能性もあり、すべてが無関係とは言えない。

円買いの理由は様々であり、原因も複雑に絡み合っているのだ。

 

2019年8月現在円高が進行している理由

2019年8月現在円高が進行している理由

 

日本の商品やサービス購入による円高への影響は大きくない。しかし、これらに加えて、配当や利子の増加も、「実質的な」円買い圧力となっており、影響力の大きい日本円への直接投資に安心感を与えているのは間違いない。

こうした安心感、信用を背景に、2018年の終わりから進行している円高はリスクオフによるものだろう。アメリカと中国の貿易摩擦により、世界経済の先行きが不安視されている。その結果、投資先をリスクの高い金融商品から日本円に変えている。オーストラリアなど、高金利の通貨が利下げに動き、韓国の政治、経済状況悪化も日本円にお金が集まる一因になっているかもしれない。

 

世界的に見ると、円にお金が集まるのは投資に不安をいだいている人が多いからと言える。投資的にも、良い状況とは言えない。ただ、現在進行している円高は日本円資産の多い人、日本円を稼ぐ個人にはメリットも大きい。特に、「ビジネス」「生活」をグローバルに展開している人だ。広い意味での拠点もグローバルに検討した方がコスパの良いライフスタイルを構築しやすくなる。なぜなら、選択肢が増えるからだ。

円高は海外の拠点を作ったり、海外で稼ぎたい人には良い機会になっているだろう。