人は何らかの欲求を満たすためにブログを書いている。お金を稼ぐ事で満たされる低次な人間の根幹にある欲求から、承認欲求や自己実現欲求といった高次な欲求までブロガー達は満たそうとしている。
ブロガーの視点で見れば、ブログはリアルの生活に様々なプラスをもたらす一方で、悩みが生まれ、マイナスに影響するような事もあり得るかと思う。ただ、ブログを書かなくとも人間は生活する事が出来る。あくまでもブログはリアルの生活を充実させるいちツールという事を忘れてはならない。
下記では現代におけるブログの使われ方、使い方として、
▶ 読者目線でブログを読む時に知っておきたい「欲求を満たすために使われるブログ」
▶ ブログを書く側、運営側として知っておきたい「承認欲求の満たすためにブログ、ソーシャルを使う」「収入を得るためのブログの使い方」「ブログをリアルと結び付ける上での注意点」
について今までに無い視点から詳しく説明していきたいと思う。
目次
欲求を満たすために使われるブログ
人がブログを書くのは何らかの欲求を満たすためである。
最近はお金を稼ぐためにブロガーになる人も多いだろう。現代において、お金を稼ぐ事をマズローの欲求5段階説で説明すれば「生理的欲求」「安全欲求」「社会的欲求」を満たす低次な人間の根幹にある欲求と言える。
生理的欲求「食欲、睡眠欲、性欲」を満たすのに、現代においてはほとんどのケースでお金が必要になるし、安全欲求「安全・安心な暮らし、健康の維持」、社会的欲求「集団に属したり、仲間を作る」にもお金はかかるだろう。
自己実現理論とは? – 電子書籍と趣味の部屋より
ちなみに、お金を稼ぐ事を汚い行為と日本で思われるのは、生理的欲求、安全欲求、社会的欲求が十分に満たされる社会環境が整っているからである。逆に、発展途上国でお金を稼ぐ事を一番に重視するのは、これらを満たす環境をお金無しに整えるのが困難だからだ。
お金を稼ぐ事を目的としない人がブログを書くのは、こうした欲求の中でもより高次な欲求、承認欲求や自己実現欲求を満たすためである。承認欲求は「他者から認められたい、尊敬されたい」という欲求で、自己実現欲求は「自分の能力を引き出し創造的活動がしたい」という欲求である。
ブログでは、お金を稼ぐという低次な欲求を満たそうとするほど嫌われる傾向にあるが、高次な欲求も政治的、宗教的な目的を持って書かれている事が多い。サロンなどを運営する人にもこうした抽象的な表現で信者を集めたりしているだろう。
ブログは一見何が目的か良くわからないものほど、読者は気をつけなければならないと言えるかもしれない。
承認欲求の満たすためにブログ、ソーシャルを使う
ブログはある程度の欲求を満たす事が出来るのは間違いないが、ブログとそれにリンクするソーシャルで欲求の全てを満たそうとするのはおすすめ出来ない。「褒めてもらいたい」「承認欲求を満たしたい」がために自慢する行為は個人として孤立したり、妬みを買いやすくなるだけである。
内覧なう pic.twitter.com/WIMuh07NoD
— さけ茶 (@sitotukuruyo) 2015年1月12日
さよなら、タワーマンション pic.twitter.com/mc3Xo9kD3S
— さけ茶 (@sitotukuruyo) 2015年7月2日
なー! pic.twitter.com/Ssi0I2a9g8
— さけ茶 (@sitotukuruyo) 2015年11月30日
こうした自慢をネット上で行ってしまう原因はイケ◯ハヤ◯を見てもわかると思うが、リアルでの評価が低いからである。ネット上とのギャップに苦しみ、性格的にも歪みが生じてしまうケースが多い。
Twitter上で札束を載せて自慢し、自己アフィリエイトや情報商材で儲けようとするいわゆる「札束系」のように、ブランディングとしてこうした自慢を行う人も増えてきているが、こうした方法での集客は金に目がくらんだ情報弱者しか集まらない。情報弱者からの集金や炎上商法にも繋げる事は出来るが、恨みを買うことも多く、スマートとは言えないだろう。
承認欲求不満はネットで自慢しても解消する事はないと考えた方が良い。従って、こうした欲求不満はリアルの活動で満たすようにすべきだ。リアルビジネスでも良いが、収入が増えた後はネットから離れたところでお金を使い、リアルを満たすように心掛けるべきかと思う。
初めにも述べたが、ブログはリアルの生活を充実させるいちツールである。収入が増え、自慢したい欲求に駆られる前に、リアルでの目標をきちんと決めておいた方が良いかもしれない。
収入を得るためのブログの使い方
お金を稼ぐことを目的にブログを運営する場合、正しい使い方としては
▶ アフィリエイトで儲ける
▶ リアルのビジネスに繋げる
▶ 副業収入得る場所
▶ セミリタイアの収入源
といった形が現実的かと思う。
ブログで稼ぐ場合の基本とも言えるグーグルアドセンスといったPVに比例する広告だけでは十分にブログ収入を得る事は出来ない。ブログで十分な収入を得たいなら、検索エンジンから集客し、特定の広告を成約させるアフィリエイトで儲ける事を考えなければならない。
また、人気ブロガー例えば、イケ◯ハヤ◯といったひと昔には露出の多かったブロガーも、今では純粋なブログからの収入は十分でない。もちろん、収入が完全に無くなったわけではないが、ブロガーの多くはアフィリエイトだったり、ブログ運営を教えるサロンだったり、ライター業といったリアルビジネスに繋げる場所として使っているだろう。ウェブデザイナーがウェブデザインの仕事に結び付けるためにブログを運営している事も多い。ブログを使ってリアルのビジネスに繋げるのもブログの使い方としては正しいと思う。
逆に、サラリーマンといった立場なら、本業とは完全に切り離す必要があるだろう。こうした立場の人がお金を稼ぐ場所として使えるのもブログの利点である。
プロブロガーと呼ばれるブログで生活するのに十分な収入を得ることを目指している人もいる。しかし、純粋なブログ収入だけで生活するのは難しい。もちろん、不可能ではないが、一時的にアクセスは増えても、長期的にその人気が続くかどうかは一概には言えないからだ。
ただ、生活をコストをとことん抑える事が出来れば、主な収入源として使うことは出来るかと思う。
コストを抑えた生活を送るセミリタイアという例外を除けば、ブログはあくまでも本業にプラスする手段として使うのが最も適切だ。
ブログをリアルと結び付ける上での注意点
最近ではブログをリアルと結びつけた上で運営を始めている人も多くなっているように思う。これは顔出し、実名出しとも呼ばれている。
ブログをリアルと結び付ける上では得られるメリットよりもデメリットの方をしっかり意識する必要がある。なぜなら、評判というのは一度構成されてしまうと修正が非常に難しいからだ。
商業活動をしている企業だったり、そこに所属している個人が炎上すれば仕事にも影響が出てくる。最近では従業員によるツイッターでの炎上が原因で潰れた飲食店もいくつかあった。
また、ネット芸人と呼ばれるような「イジられる」事で注目を集め、それをお金だったり、仕事だったりに繋げる事もきちんと考えた上で行うべきだ。
イジられる事に「オイしい」と思い続ける事が出来れば良いが、若気の至りは時に生涯に渡って後悔を残す可能性もある。
ネット芸人になるということ
以前自称プロブロガー達のおもちゃとなり、童貞卒業のための風俗代をクラウドファンディングで集めた人がいた。
童貞喪失30分前の服部#童貞クラファン pic.twitter.com/Uw0QxTeN1B
— やぎぺー🐐 (@yagijimpei) 2016年5月29日
通称「童貞クラファン」と呼ばれる事件である。
理解に苦しむ・・・。本人がいいのなら、まあ、いいのかなとは思うけど、結局、彼は八木氏の話題づくりに利用されただけでしょ?絶対後で後悔すると思うけどな。得をしたのは八木氏だけ。 / “童貞クラファンについてまとめてみた。 – きよ…” https://t.co/ySS0i3mSJ1
— 金銭感覚ズレのり@味のり (@azinori777) 2016年5月30日
上記のつぶやきのように、成人した本人が良いと思うなら攻める事は出来ないだろう。ただ、こうした事実はネット上から消すのが難しい。
最近行われた素人童貞卒業のクラウドファンディングもそうである。
11月18日現在までに支援者は1名、3000円しか集まっていないので共感できる人は寄付してあげて下さい(目標金額は25万円)。
自称起業家の石田くんのように、イジられることでメリットを享受することが出来る人もいるのは確かだ。しかし、イジられる、ツッコまれる事を期待してこのようなボケを行っても、イジられ方(かた)をイジられる方がコントロールする事は出来ない。本人の望むようなイジられ方がなされず、感じ方によってはイジメと感じる事もあるだろうし、不快に思う事もあるだろう。
ネット上で「(広い意味で)ボケる事」は生涯に渡って芸人のようにイジられる覚悟が無ければならない。八木氏といったブロカレ幹部は自身のプロモーションとしておもちゃのように使っているだけだが、ボケた本人は期待してないイジられ方をするリスクもあるのだ。これはテレビに出てる芸人もそうである。
芸人になる覚悟のない素人が安易にこうした分野へ入ることは避けた方が良いだろう。
ブログのプラスとマイナスを把握する
ブロガーが発言によって殺されたり、暴力を振るわれたりした事は自分の知る限り、日本では起きていない。また、マイナスが上回ればブログを止めれば良いだけなのでリスクも少ないように思える。ただ、ブログやそれに伴うソーシャルを消しても、ネット上では一生消えない情報もあるので、その部分のリスクはしっかりと考えた上で運営すべきだろう。
ネット上に情報を発信している以上、マイナス面が出てくるのを避ける事は出来ない。ブログを書くことで悩み、それがリアルの生活にまで影響するなら、ブログが自身にもたらしている利益をもう一度把握するようにしよう。リアルの自分に対して、トータルでプラスをもたらしているかどうかを考えた上で、個々にその運営を判断すれば良い。
マイナス面が大きかったら、無理してブログを運営する必要は無い。ブログはあくまでもリアルの生活を充実させるいちツールに過ぎない。マイナスになってしまっては本末転倒なのだ。