外こもりとはわずかな貯金や収入を元に物価の安い海外の国へ行き、そこへ長期滞在することを言う。質素な生活で支出を抑え、労働を極力避けてながら生活をしている人が多い。最近は日本での短期労働ではなく、ネットで稼いで滞在する「新型」の外こもり出てきている。
日本社会で普通に生活している人たちからは定職を捨て無職のような状態になり、海外にこもる「外こもり」を否定的に見られることも多い。また、年金でセミリタイアした後、貧困生活を送る老人などは何度もメディアに取り上げられている。
将来に対して悲観的な部分ばかりが注目され、物価の安い海外にこもる「外こもり」によって幸せになれるケースというのはあまり聞かれないのが実情である。しかし、外こもりによって幸せになれる人はいるし、何よりも外こもりはマイナスを0以上のプラスにするための手段になりうる。たしかに、全ての人にはおすすめできない。しかし、誰もが選択肢の1つとして持っておくべきライフスタイルである。
下記では外こもりのニュータイプを含めた
▶ 「新型」「旧型」外こもり
について外こもりを現在行っている人を具体例として出しながら紹介し
▶ 外こもりを人におすすめできるか?
についても詳しく述べていきたいと思う。
「新型」「旧型」の外こもりについて
昔から良くいる外こもりのタイプとしては
1.貯金を切り崩しながら生活し、資金が底を付いたら日本へ帰り短期労働をする
2.不動産を所有し、家賃収入等を日本で得ながら海外で暮らす
以上の2パターンが多い。
具体的にこれらを実践しているブロガーを紹介すると
日本で不動産を所有し、家賃収入でのセミリタイアを模索しているしん氏。現在は日本での短期労働をしながら、その資金で外こもりをしている。
他にも自分が知らないだけで、こういった形で外こもりを実践している人はいるだろう。
住宅ローンを組める人は十分な資産が無くとも不動産を所有できる。家賃収入からローンの返済額を引いた差額の利益での外こもりだ。
貯金や不動産等の資産を持たないだけでなく、ローンを組めない人は短期バイトが生活費を稼ぎ、外こもりをするための手段となっている。
これらが従来からの旧型外こもりである
「新型」の外こもり
1.資産を持たない
2.ローンを組めない
これらの条件にあてはまる人は短期バイトだけが外こもりを実現する手段であった。しかし、最近では短期バイト以外でも収入を得る方法が徐々に確立されている。それが「新型」の外こもりである。「新型」の外こもりはネットで収入を得ながら、海外に長期滞在したり、海外で放浪生活をしている。
近年はアフィリエイトやブログ、クラウドソーシングなど、ネットを使えば稼げるようになった。これにより日本で労働しなくとも外こもりが可能になったのだ。著者も過去に半年間東南アジアを放浪したことがあり、この費用はサイト運営によるアフィリエイト収入でまかなっていた。ネットで稼ぐ手段が増えたため、外こもりが以前よりも容易になったのは間違いない。
外こもりというよりも海外移住に近い形で現地に住んでいるアフィリエイターは著者も含め何人かいる。資産が無い、ローンを組めない人達にとって、ネットで稼げるようになった現在は間違いなく良い時代だ。
新型の外こもりが可能になったことで、従来の外こもりと合わせ、外こもりの実現難易度は下がっている。
外こもりを人におすすめできるか?
とはいえ、外こもりには向いている人、向いていない人というのはいる。特に、支出をコントロールできるかできないかは外こもり生活を継続させる上で重要である。
支出が増える要素としては生理的な部分が大きい。海外の食事が合わなかったり、夜遊びを我慢できない人もいるだろう。我慢の許容できる量というのも人それぞれ異なるはずだ。
この支出のコントロールの可否は実際に実践してみないとわからない部分は多い。向き不向きを判断するためにも、日本での拠点はきちんと残したままで、まずは短期間での外こもりから始めてみるのをおすすめしたいと思う。実際に経験してみないことには合う合わないの判断ができないからだ。
ネット収入や短期労働での外こもりはもちろん、十分な資産を持って外こもりをしている人にも日本社会というのは非常に冷たい。たしかに、資産を持たない、もしくは減らすだけの外こもりは将来的に不安な要素もあるだろう。現在進行形でギリギリの生活を送らざるをえないケースもある。
一方で明るい話があるのも事実だ。
2000万円の貯金を作り、ブログから月10万円程度のネット収入を得ながら資産を減らさずに生活している新旧ハイブリッドの外こもりを実践しているcub氏という方がいる。

cub氏は外こもり先である台湾の台中市で恋人ができ、同棲を始めたとブログで報告している。
台中の町のパン屋さんの女性店員です。
まぁ、私がよく通うパン屋の子に声をかけただけです。
その後、あれよあれよって感じで一緒に暮らそうかって話になっていきました。
「緊急報告」ニートのおじさんでも可愛い小姐の彼女が出来るところ、それが台湾! | cubの日記 年収100万円の楽しい海外生活術・台湾編より
cub氏は40代で彼女は10歳以上年下。生活費もcub氏が負担するわけではなく、折半だそうだ。
日本と海外では価値観が大きく異なっている。海外に行けば日本という国籍もアイデンティティになるし、無職というポジションでも恋人候補としてマイナス要素にならない国もある。恋人を作るために外こもりを始める人は少ないが、出会いの面では日本にいるよりも間違いなく期待できるかと思う。
海外に滞在することで将来に対する希望や期待が生じ、幸せになれるケースもあるのは確かなのだ。
昨今は正社員というポジションを捨てろと、安易にフリーランスになることを薦めている人が多くなっている。したがって、こういった外こもりも声に出して推奨することは著者自身避けている。しかし、本当に社会や労働が辛くなった時には、こういった選択肢もあるということを多くの人が知っておくべきだと思う。精神的なダメージが蓄積している人はもちろん、自殺にまで自分を追い詰めてしまう前に、全ての人が逃げ道を用意しておくべきなのだ。
仕事を辞めて外こもりをすれば絶対に幸せになれるとは言わない。しかし、仕事の辛さからは逃げることはできる。大きくプラスにはできなくとも、マイナスを0以上のプラスに持ってくるための選択肢として、外こもりを選ぶのは悪く無いだろう。
ただし、外こもりを始める前には知っておかなければならないこともいくつかある。外こもりを始める前、後悔しないために知っておくべきことについては下記記事を参考に。
