ソニー銀行の優遇プログラム「Club S(クラブエス)」では
・ステージなし
・シルバー
・ゴールド
・プラチナ
の4ステージに分類される。一番下の「ステージなし」から「シルバー」「ゴールド」と上がり、「プラチナ」が一番上になる。
ステージが上がると、
・ソニーバンクウォレット(デビットカード)の還元率がアップ(0.5%から2.0%まで)
・各種手数料の無料回数アップ
・外貨取引でかかる為替コストがダウン
・外貨定期預金金利アップ
といった特典が得られる。
クラブエスの特典をまとめると下記のようになる。
ステージなし | シルバー | ゴールド | プラチナ | |
Sony Bank WALLET 還元率 |
0.5% | 1.0% | 1.5% | 2.0% |
ATM利用手数料無料回数 | 月4回 | 月7回 | 月15回 | 無制限で無料 |
振込手数料無料回数 (Sony Bank WALLET あり) |
月2回 | 月4回 | 月6回 | 月11回 |
振込手数料無料回数 (Sony Bank WALLET なし) |
月1回 | 月3回 | 月5回 | 月10回 |
為替コスト | 米ドル15銭など | 米ドル10銭など | 米ドル7銭など | 米ドル4銭など |
Sony Bank WALLET 海外ATM利用料無料回数 |
0回 | 月1回 | 月3回 | 月5回 |
外貨定期預金金利 | 優遇なし | 米ドル+0.01%など | 米ドル+0.02%など | 米ドル+0.03%など |
仕向け外貨送金手数料無料回数 | 0回 | 0回 | 月1回 | 月3回 |
この記事では
▶ Club S(クラブエス)でステージが上がる条件
から
▶ ソニー銀行国内サービスにおける優遇プログラム
▶ 外貨預金関連サービスにおける優遇プログラム
について更に詳しく紹介していきたいと思う。
Club S(クラブエス)でステージが上がる条件
優遇プログラム「Club S(クラブエス)」は
・ソニー銀行へ預けている資産の総残高
・外貨預金もしくは投資信託の積立購入
・外貨・投資信託・WealthNavi for ソニー銀行の合計残高
・住宅ローン残高
・FX 月間取引枚数1000枚以上
により、ステージなし、シルバー、ゴールド、プラチナの4ステージに分類される。
シルバーからプラチナになる条件をわかりやすく説明すると、
シルバーは日本円、外貨、投資信託、ウェルスナビの合計金額が300万円以上もしくは月3万円以上の外貨預金積立もしくは投資信託積立で達成する。
ゴールド、プラチナは「外貨」「投資信託」「WealthNavi for ソニー銀行」の合計残高で決まる。これらの合計額が500万円以上あるならゴールド、1000万円以上あるならプラチナにランクアップする。
また、ソニー銀行に住宅ローン残高があれば最長5年間、FXの月間取引枚数1000枚以上(1枚は1万通貨)でランクアップする。いずれかを満たすと1ランクアップし、両方を満たすと2ランクアップする。
日本円を300万円以上持っている人はそれをソニー銀行へ預けるだけでシルバーになる。300万円を持っていなくとも、投資信託もしくは外貨預金で月3万円以上を積み立てればシルバーまでは達成する。
シルバー・ステージの人が住宅ローン残高およびFX月間取引枚数1000枚以上の条件を満たすなら2ランクアップするため、プラチナステージになる。
外貨や投資信託の積み立てで500万円以上貯める予定の人や、毎月3万円ずつ積み立てていく人、ソニー銀行で住宅ローンを組んだり、FX取引枚数が1000枚以上になる人は最も高いプラチナ・ステージを目指していくと良いだろう。
優遇ステージの適用時期
毎月月末に取引状況や残高の集計を行いステージを判定する。条件を満たしたら、翌々月からランクが適用される。
また、ステージダウンの判定は3月・9月だけになる。つまり、一度条件を満たせば、条件を満たさない状態になっても最大半年間はステージが維持される。
ソニー銀行国内サービスにおける優遇プログラム
ステージが上がるごとに受けられる優遇プログラムについて、日本国内で受けられるものとして
・Sony Bank WALLET(デビットカード)決済による還元率が高くなる
・ATM利用手数料無料回数が増える
・振込手数料無料回数が増える
がある。
下記で詳しく紹介していく。
Sony Bank WALLET(デビットカード)決済による還元率
Sony Bank WALLET(ソニーバンクウォレット)について、国内のデビットカード決済では条件無しで0.5%還元、条件を満たすと最大で2.0%還元を受けれる。
還元率はステージごとに異なり
ステージなし:0.5%
シルバー:1.0%
ゴールド:1.5%
プラチナ:2.0%
となっている。ゴールド以上になると、日本国内のデビットカードでは最高の還元率となる。
ただし、日本円以外での決済(外貨決済)や海外の旅行代理店、航空会社など海外利用の扱いとなる加盟店の利用分はキャッシュバックの対象外となる。
キャッシュバックは毎月1日から末日までの利用に応じ、翌月25日までに円普通預金口座へと「現金」で入金される。
ATM利用手数料無料回数
ATMにおける預入、カードローンの返済、残高照会の利用では手数料も取られない。しかし、
・引き出し
・カードローンの借り入れ
・三井住友銀行ATMからの振込
では無料回数がステージによって異なる。
銀行口座からの引き出し、カードローンの借り入れ、振込について、手数料無料の回数は
ステージなし:月4回
シルバー:月7回
ゴールド:月15回
プラチナ:無制限で無料
となっている。
無料回数を越えると、1回あたり200円(税抜)がかかる。
利用可能なATMはセブン銀行、イオン銀行、E net、ローソン銀行、ゆうちょ銀行のほか、三菱UFJ、三井住友銀行のATMも使える。
ソニー銀行は主要なATMと提携しており、全国の広いエリアを網羅している。
振込手数料無料回数
振込はインターネットバンキングおよび三井住友銀行のATMからできる。
インターネットバンキングでは「Sony Bank WALLETを発行したかどうか」「優遇プログラムのステージ」によって無料回数が変わる。
Sony Bank WALLETを持っているなら、ステージなしでも月2回、シルバー月4回、ゴールド月6回、プラチナで月11回まで振込手数料は無料である。
Sony Bank WALLETを持っていないなら、ステージなしで月1回、シルバー月3回、ゴールド月5回、プラチナで月10回まで振込手数料が無料になる。
まとめると下記のようになる。
ステージなし | シルバー | ゴールド | プラチナ | |
振込手数料無料回数 (Sony Bank WALLET あり) |
月2回 | 月4回 | 月6回 | 月11回 |
振込手数料無料回数 (Sony Bank WALLET なし) |
月1回 | 月3回 | 月5回 | 月10回 |
無料回数を超えると、1回200円(税抜)に振込手数料がかかる。
三井住友銀行のATMから振込を行う場合、ATM手数料+振込手数料がかかる。ATM手数料については上でも述べたように、ステージなしで4回まで無料、振込手数料は三井住友銀行所定の手数料がかかる。
手数料だけでなく、利便性から見ても、振込はインターネットバンキングで行った方が良いだろう。
外貨関連サービスにおける優遇プログラム
優遇プログラムではステージが上がるごとに
・為替コスト(為替取引手数料)
が安くなり
・外貨定期預金金利
もあがる。
・Sony Bank WALLET海外ATM利用料無料回数
・仕向け外貨送金手数料無料回数
については無料回数が増える。
下記で詳しく紹介する。
為替コスト(為替取引手数料)
ソニー銀行はアメリカドルやユーロはもちろん、マイナー通貨まで12通貨の取扱がある。取扱通貨数では国内銀行で新生銀行の13通貨に次ぐ多さになっている(2019年9月現在)。
為替コストは優遇プログラムの対象になっており、ステージが上がると安くなる。
例えば、メジャー通貨のアメリカドルでは
ステージなし:1ドルあたり15銭(0.15円)
シルバー:1ドルあたり10銭(0.10円)
ゴールド:1ドルあたり7銭(0.07円)
プラチナ:1ドルあたり4銭(0.04円)
ステージなしの15銭でも、大手都市銀行(25銭から50銭)や楽天銀行(25銭)、イオン銀行(払戻50銭)よりは安い。
ただ、GMOあおぞらネット銀行の2銭、住信SBIネット銀行の4銭といった他よりも安い銀行はある。
Sony Bank WALLET海外ATM利用料無料回数
Sony Bank WALLETのデビットカード機能を使うと、海外のATMから現地通貨の引き出しができる。
外貨普通預金口座に現地の外貨がないなら、円普通口座からソニー銀行為替コストを徴収した上で、事務処理経費1.76%と現地ATM手数料が取られる。
外貨普通預金口座に現地の外貨があるなら事務処理経費1.76%と現地ATM手数料しかかからない。
現地ATM手数料についても、下記のようにステージごとに無料回数が付与される。
ステージなし:0回
シルバー:月1回
ゴールド:月3回
プラチナ:月5回
現地ATM手数料は発展途上国では高額なこともある。この手数料が無料になるのは嬉しいだろう。
外貨定期預金金利
ソニー銀行における米ドルの定期預金金利は2019年9月現在、1ヶ月から3年の間で1.1%から1.8%まで変化している。米ドルの定期預金金利は長ければ長いほど高くなるわけではなく、もっとも高い1.8%の金利は3ヶ月の定期預金となっている。
米ドルの定期預金金利ではステージが上がると
ステージなし:なし
シルバー:+0.01%
ゴールド:+0.02%
プラチナ:+0.03%
以上のように、金利が加算される。
つまり、プラチナステージの人が3ヶ月の米ドル定期預金へ申し込むと、1.8%から2.1%にまで増える。
ちなみに、外貨定期預金についてもソニー銀行が一番良いわけではない。じぶん銀行が3ヶ月で2.15%、住信SBIネット銀行が1年で2.0%になっている。
他行への、他行からの送金
送金においても優遇プログラムによりステージごとに優遇を受けられる。
ソニー銀行へは国内外の金融機関から送金ができる。送金により受け取り可能な通貨としては円/米ドル /ユーロ /英ポンド /豪ドル /NZドル /カナダドル /スイスフラン /香港ドル /南アランド /スウェーデンクローナの11通貨がある(https://moneykit.net/visitor/fx/fx07.htmlより)。
国際送金では送金する側で手数料の負担が必要である。1回ごとに仕向け送金手数料として3000円、支払銀行手数料、組み戻し手数料・変更手数料・照会手数料がかかる。ただし、仕向け送金手数料の3000円はゴールドだと月1回、プラチナだと月3回無料になる。
支払銀行手数料は受取金融機関など関係銀行でかかる事務手数料で、送金先により手数料の発生有無や金額は異なる。支払銀行手数料は受取側の負担にもできる。
組み戻し手数料・変更手数料・照会手数料は送金実行後、各手続きが必要となる場合に追加で発生する手数料である。それぞれ手続きが生じると追加で5000円がかかる。
外貨を受け取る場合は支払銀行手数料を求められない限り、手数料の負担はない。
日本円よりも外貨の国際送金の方が厳しく、申し込みごとに審査も必要になる。外貨の送金では20日程度かかると見た方が良いだろう。ソニー銀行における外貨送金については下記ページも参考に。
ソニー銀行は優遇プログラム「Club S(クラブエス)」によって、デビットカードにおける国内決済の還元率を2%にまで増やせる。優遇プログラムによらなくとも外貨預金口座からの手数料無料外貨決済は他の銀行よりも優れている。
国内決済および外貨決済についてはいずれもソニーバンクウォレット(Sony Bank WALLET)が必要になる。特に、外貨決済については海外旅行へ頻繁に行く人ほど利用価値の高いものになるだろう。
ソニーバンクウォレットを最強にする使い方について詳しく知りたい人は下記記事を参考に。