先日自称プロブロガー「イケダハヤト氏」のアフィリエイトに関する記事が少々話題になった。
アフィリエイトは努力次第でけっこう稼げますねー。 一週間で収益45万円!アフィリエイトが超楽しい件について : まだ東京で消耗してるの? http://t.co/b1M2YjIneF pic.twitter.com/uEeQatrhfY
— イケダハヤト (@IHayato) 2015, 3月 16
1週間で45万円アフィリエイトによる収益が発生したとのことだ。
これに対して、美容系メディアを運営し、月300万円以上のアフィリエイト収入得、最近では暇つぶしにラインスタンプまで申請したスーパーアフィリエイター「ペ子りん」は次のように指摘している。
イケ◯ヤさんに触発されて参入してきたブロガーさんの何が気の毒かって、 売上出てる理由を大先生本人も誤解してるっぽいし、ブロガーなら行けるみたいに思って粉々になる人が続出するって事だよな… #そこで巨匠リンクローンチの出番
— ペ子りん (@peperin_dayo) 2015, 3月 17
上記ペ子りんのツイートをリツートした上でイケダハヤト氏は
ブロガーとアフィリエイターは手法変わってくるんでしょうね。市場拡大の恩恵もある、かつ食い合う部分はほとんどないと思いますが、ブロガー、ブログメディアはASPを介さずにアフィリエイトできちゃうので、その点はアフィリエイターの方々にとっては脅威に映るのかもしれません。
— イケダハヤト (@IHayato) 2015, 3月 17
と呟いているが、そもそもこんなサイトは、アフィ(メディア)サイトでもいくらでもある。
ペ子りんの言う通り、ブログでアフィリエイト収益をあげれた理由をイケハヤ氏だけでなく、多くのユーザーは勘違いしている可能性がある。したがって、今回の記事ではその点を中心に詳しく説明していきたいと思う。
イケダハヤトがブログから収入を得れている理由
彼のブログにおける収入は
1.アフィリエイトを紹介している記事が検索結果において上位表示されている
2.イケダハヤト氏のファンとも言えるリピーターがたくさんいる
大きく分ければ上記2点によるものである。
彼ぐらいのファンを抱えれば、アフィリエイトを紹介した記事をリピーターをはじめとしたファンが読んで購入につながるケースもあるだろう。ただ、アフィリエイト収入のほとんどが検索エンジンからの訪問者からもたらされているだろう。なぜなら、いくらファンであっても、更新の度に記事に貼られたアフィリエイトへ申し込むわけではないからだ。つまり、イケダハヤトを知らない人でも、検索エンジンからイケダハヤト氏の記事へ訪問し、アフィリエイトを申し込み、収益をあげていると予想できる。元々検索エンジンからの訪問者の方がアフィリエイト広告とも相性は良い。
そして、これは正にSEO対策の目的そのものである。
イケダハヤトのブログ記事が検索上位表示にされる理由
ご存知の通り、イケダハヤト氏はSEO対策が全く出来ていない。このSEOの知識に関して、イケダハヤトが無知だと感じる発言も多い。
では、なぜ彼のアフィリエイト記事は検索上位表示する事が出来たのか?理由は、イケダハヤト氏のブログのドメイン(ikedahayato.com)が強いから、つまり、Googleからの評価が非常に高いからである。
Googleからの評価が高いドメインというのは、検索エンジンから優遇され、新着の記事も検索上位に表示される。はてなブログやアメーバブログ等の無料ブログを独自ドメインではなく、デフォルトのドメイン(hatenablog.jpやameba.jpなど)を使っている人やNAVER等のキュレーションサイトを利用したことがある人はわかると思う。トラフィックを抱え、ユーザー(訪問者)の評価がなされやすい環境があることからも記事が上位表示されやすいのだ。
ドメインが強くなった理由
最近では、コンテンツの重要性を必要以上に強調する記事が増えている。しかし、こうしたドメインを強くするために、コンテンツの中身は考慮されない。キュレーションサイトのドメインが強くなっていることからも分かる通り、ドメインを強くするには良質なサイト(ドメイン)からの被リンクが非常に重要になる(もちろん、良質なコンテンツを作成した結果、評価の高いドメインからの被リンクが付くことはある)。
Googleにおけるドメインの評価システムは、科学論文における評価システムを参考にしている。科学論文では引用された回数が多い論文ほど画期的な発見とされ、こうした論文の引用数はノーベル賞の基準ともなっている。

ウェブサイトではコンテンツが良いという理由だけで評価される(被リンクをもらう)ことは難しく、科学における画期的な発見と同じように、話題性も非常に重要である。
炎上芸人
イケダハヤト氏の事を「炎上芸人」と呼ぶ人は多い。イケダハヤト氏も最近ようやくそれに気づいたようで、自身のことを芸人と呼び始めている。
芸人にならないと生き残りにくくなっている、という話。 「プロブロガーになる」ための難易度が上がってきている件について : まだ東京で消耗してるの? http://t.co/tjGD86rPEo
— イケダハヤト (@IHayato) 2015, 1月 27
イケダハヤト氏はこれまで数々の「炎上芸」を繰り返してきた。世間を煽るような論調で度々ネット上で話題を作り、結果として、Yahoo!ニュースを始め多くの信頼の高いドメインからのリンクも獲得している。
ブログの場合、はてなブックマーク関連ドメインや(ドメイン評価の高い)ニュースサイトへの掲載がドメインを強くする要素の1つになる。アフィリエイトサイトの場合は、こういったサイトへの掲載が難しく、ブログの優位性を発揮できる部分とも言える。
コンテンツの良し悪しはともあれ常に世間を煽るような話題を提供し、検索上位表示においてもっとも重要とされる良質な被リンクをイケダハヤト氏のブログは数多く獲得していたのである。
プロブロガーを目指す人達をミスリード
ここでスーパーアフィリエイターペ子りんの話に戻りたいと思う。
イケダハヤト氏は上記のような理由でブログが上位表示されているため、多くのアフィリエイト収入を得ることに成功している。ただ、彼のように世間を煽ることで炎上を繰り返してドメインの評価を高める方法は、一般ブロガーが目指すべきところではない。
彼の有料サロンやノウハウ本でどのような事が教えられているかはわからないが、イケダハヤトと同じ収益方法を目指すとすれば検索エンジンからの流入無しに語ることは出来ない。現に彼も検索エンジンからの流入の多さはアクセス収入報告の記事で強調している。
SEO対策を学ぶことが非常に重要になるが、彼はこの点に関しては殆ど触れていない。もし、炎上芸を中心に、話題性のある記事の投稿をブログで収益をあげるための手段として教えていたとしたら、これもミスリードに繋がっている。
まず彼は芸能人ブロガーと同様に、立場上優位な場所からブログを始めており、話題にするだけのトラフィックも持っていた。ご存知の通り、彼は実名でブログを運営しており、以前からの知り合いをブログへ流している。また、インフルエンサーと呼ばれる人達に媚を売り、ネットで露出しやすい環境はブログをはじめる前からすでに整っていた。したがって、無名のブロガーがイケダハヤト流の炎上芸を行なったところで、ドメインの強化などには成り得ず、彼ほどのロケットダッシュも期待できない。あくまでもインフルエンサーを回りに従え、記事を拡散してくれるような環境があるのが条件となる。
となれば、単純に彼のノウハウなど当てにしないで、無名のブロガーでも大きなトラフィックを獲得できるSEO対策を中心としたネット集客だけをしっかりと学ぶべきなのである。
飽きられ始めたイケダハヤト
評価の高いドメインに頼りきりのイケダハヤトであるが、このドメイン評価の高めた話題作りのための炎上芸も最近は不発に終わっている。インフルエンサーだけでなく、ユーザーにも飽きられ始めており、数々の炎上芸も延焼しにくくなっている。
過激的なタイトルを付けた渾身の煽り記事さえも、不発に終わり、今年になって唯一燃えたのが、「まだ炊飯器使ってるの?「土鍋」の方が全然便利ですよ」と名のついた通称・土鍋記事だろう。
内容を簡単に説明すると「炊飯器なんて窓から投げ捨てて、土鍋を使いましょう!」といった非常に過激なものだったが、これさえも以前に炎上し、Yahoo!にまで延焼するような火力は無かった。
確かに、はてなブックマークはバジェットが豊富な今までバズが起こっていないブログほど掲載時間は長くなるし、掲載順位の上昇速度も早く記事が目立ちやすくなる。はてなにトラフィックを依存して運営していると、バジェットは常に不足した状態になりがちで、これが無いとはてなブックマークへの掲載自体なされないし掲載時間が短くなる。長年続けてきたサイトほど、はてなブックマークでのバズや炎上は難しくなる傾向にあるのだ。
しかし、イケダハヤト氏ほど有名ではないのに、定期的に数百、数千のはてなブックマークを獲得し、有益な記事を量産しているブロガーはいくらでもいる。プロブロガー・イケダハヤトとしては、現状の拡散では少な過ぎるのだ。もはや彼のブログは飽きられたと思われてもしょうが無いだろう。
プロブロガーとして生き残るためには?
イケダハヤト氏がブログ収入を維持するために必要なこととして、「話題づくり」と「Googleからの流入の維持」が大きなポイントとなる。
話題づくり
ファンの繋ぎ止めや更なるファンの獲得だけでなく、Googleによるドメインの評価を維持するためには、話題性のある記事を作成しなければならない。大手ブロガーほど記事がつまらなくなると、ファンは増えるどころか減ってしまう。また、新たな良質な被リンクが得られないなら、いつまでもGoogleから評価され続けることもない。
最近のイケダハヤト氏の記事は煽りも不発に終わることが多いし、高知のローカル情報も以前のファンの需要には答えれてない。
ここで再び話題性のあるブロガーへ戻るためにも、飽きられ始めている炎上芸は止めて、長年この地位を走り続けているヨッピーのような体を張った芸もすべきだと自分は思うのである。
自分のブログに、僕が過去にやらかした悪行などをまとめました。「ヨッピーって誰だ!?」ってなった人は是非ここをご覧ください。http://t.co/b4L0QHRSxT pic.twitter.com/IYWE2HMAgm
— ヨッピー (@yoppymodel) 2014, 6月 17
それこそヨッピーのように、パンツを被って渋谷の街を徘徊したらどうだろう?新たなファン層を開拓できるのではないだろうか?
炎上芸で燃やし続けるにはどんどん内容を過激にしなければならない。世間の風当たりが強くなり、実生活に影響が出る前に、プライドを捨て「本当の」芸人になるべきだろう。プライドも捨てられない人間が安易に芸人になろう!なんて言うものではない。
Googleからの流入
もし、イケダハヤト氏のブログがGoogleから見放されれば、ほとんどのブログ収入を失うのは明らかである。ブログ記事を書いてるだけで、大して意識をせずに検索エンジンからの流入があるのは、あくまでもGoogleパイセンの懇意があってのことというのを忘れてはならない。
マスオはいいよなぁ。ヒカキンの幼なじみってだけでサラリーンの何倍も稼いでるんだもん。ヒカキンがアナル舐めろって言ったらなめなあかんで。それくらい依存性してるからな
— プロレスリング シバター (@jtshibata3) 2015, 3月 8
自分はマスオというYouTuberを知らなかったが、シバター氏曰くトップYouTuber「ヒカキン」の幼なじみというだけで多くのトラフィックを集め、莫大な収益を得ている人気YouTuberのようだ。
イケハヤ氏もGoogleに多くのトラフィックを依存している現状を考えれば、もし、Googleに「ア◯ルを舐めろ」と言われたら舐めるぐらいの決意というものが必要になるだろう。
上記で紹介したスーパーアフィリエイター・ペ子りんをはじめ、検索エンジンからの流入に頼っている多くのアフィリエイターは、Googleに「ア◯ルを舐めろ」と言われれば直ぐにでも舐める姿勢で舌を鍛えている。
ちなみに、検索エンジンからのトラフィックに頼り、アフィリエイト記事ばかりあげていたらアフィリエイトサイトと何ら変わりがないということも自覚した方が良いだろう。イケハヤ氏だけでなく、なぜかブロガーの中にはアフィリエイターと呼ばれることに抵抗感のある人が多い。しかし、ウェブサイトの形式的な部分はもちろん両者に大きな違いは殆ど無い。
まとめ
Googleに多くのトラフィックを依存している現状をGoogleのア◯ルを舐める行為と形容すれば、イケダハヤトに今必要なのは
渋谷でパンツを被って徘徊し、Googleのアナ◯を舐める決意ではないだろうか?
世間もGoogleも待ってはくれない。世間、Googleからの評価が落ち、大きなトラフィックの減少が始まる前に手を打つべきである。
