YouTubeで収入を得る仕組みとしては
1.動画再生ページで表示される「広告による収入」
2.ライブ配信中に可能な「投げ銭(スーパーチャット、スーパーステッカー)」
3.月額課金される「チャンネルメンバーシップ」
4.YouTubeチャンネルでの「グッズ販売」
が公式でも紹介されている。
これ以外には
5.動画で商品やサービスを紹介する「企業案件」
と呼ばれるものもある。
大手YouTuberになると、YouTube広告やスーパーチャットよりも、企業案件による収入が多くなる。ただ、企業案件は広告主から報酬をもらって作成するため、YouTubeによらない広告収入になる。
この記事ではYouTube「内」で収入を得ることに興味のある人に向け
▶ YouTubeで広告収入を得る方法とその仕組
について詳しく紹介するとともに広告収入以外の
▶ スーパーチャット(Super Chat)とスーパーステッカー(Super Sticker)
▶ チャンネルメンバーシップ
▶ チャンネルでのグッズ販売
まで述べていきたいと思う。
YouTubeで広告収入を得る方法とその仕組
YouTubeで広告収入を得るにはパートナープログラムに登録し、収益化開始基準を満たさなければならない。YouTubeが公式に配信している広告は動画再生中に表示される。YouTubeではYouTube「内」広告のほか、YouTube「外」から広告収入を得ることも許可されている。
下記ではYouTube内広告収入を得るまでの流れから、YouTube公式以外の広告収入について詳しく述べていく。
YouTubeから広告収入を得るまでの流れ
まず、YouTubeで収入を得るまでの流れを簡単に説明すると
1.YouTubeのパートナープログラムに登録する。
2.YouTubeパートナープログラムをGoogleのアカウントでGoogle Adsenseと関連付ける。Google AdSenseの「お支払い」の項目で銀行口座を登録する。
3.YouTubeに動画を投稿し、過去12か月の総再生時間4000時間以上、チャンネル登録者数1000人以上に達すると、お申し込みの審査が実施され、動画が規約に遵守しているかどうかが確認される。遵守されていると判断されれば、動画に広告の掲載が許可される(2018年1月発表の収益化開始基準)。
4.動画内で広告が再生されたり、サイドバーにある広告がクリックされると収益が発生する。
5.収益が8000円以上になった翌月の25日前後に、指定の銀行口座へと振り込まれる。
という流れになる。
YouTubeはパートナープログラムというものを提供している。以下の条件を満たすYouTubeチャンネル登録者であれば誰でも参加できる。
・パートナープログラムが住まいの国で実施されている(60カ国が対象。もちろん日本でも実施されている)。
・以前アカウントが収益の受け取りについて無効になっていない。
・広告主にとってメリットが大きいコンテンツをアップロードしている。
・動画コンテンツが利用規約およびコミュニティガイドラインに準拠している。
・YouTube の著作権教育資料を確認している。
・所属するマルチチャンネル ネットワークが YouTube パートナープログラムへの参加を禁止していない。
YouTubeから広告収入を得るにはまずYouTubeパートナープログラムへ登録しなければならない。YouTubeパートナープログラムへの登録後、GoogleのアカウントでGoogle Adsenseと関連付ける。報酬の管理もGoogle AdSenseでなされ、住所、名前、電話番号等の登録をする。
また、YouTubeパートナープログラム登録時には下記のような注意事項が掲載されている。
YouTubeに動画を投稿し、動画の再生回数がチャンネル内でトータルで1万回に達すると、お申し込みの審査が実施される。投稿した動画が規約に遵守しているかどうかの確認がなされ、遵守されていると判断されれば広告の掲載が許可される。
動画内で広告が再生されたり、サイドバーにある広告がクリックされるようになると収益が発生する。この1再生、1クリックによる報酬額は表示される広告やユーザーの行動によって異なる。1クリック30円から高いものでは1000円以上になる。広告の単価は動画を見ている人が広告をクリックし、商品やサービスを購入しても上がる。
YouTubeからの収益は日本円の場合、8000円を越えたら月末締めの額で翌月の25日前後に指定の銀行口座へと振り込まれる。現在は銀行口座以外での受取方法は無い。未成年者でも銀行口座を持っていればお金の受け取りは可能である。
YouTube広告の種類
掲載される広告はランダムで表示されるものなどターゲットを絞らないものもあれば、人に合わせて表示が最適化される広告もある。この視聴者に合った広告はYouTubeの親会社Googleのアルゴリズムによって選ばれる。
動画再生画面においては、下記のような3種類の広告が表示され、クリックと動画再生で収入が発生していく。
ちなみに、動画投稿者(YouTuber)は広告を非表示にしたり、表示する広告の種類を選べる。
インストリーム広告
インストーム広告とは動画の再生前、もしくは長時間動画では15分後、30分後などにテレビのCMのように流れる広告である。5秒後に視聴者が広告をスキップできるものや、スキップできない15秒程度の広告もある。スキップできない広告は視聴しなければ、動画本編へ戻れない。
インストーム広告は広告の視聴や外部のスポンサーサイトへ移動した際に報酬が発生する。スキップできない広告は強制的な広告視聴になり、動画再生数が増えれば確実な収入を見込める。
オーバーレイ広告
オーバーレイ広告とは動画の下部を覆うようにして表示される広告である。チャンネル運営者がこの広告を動画内に設定すると、設定した時間から10秒以上経過した際に表示される。
オーバーレイ広告は動画の視聴者にクリックされると報酬が発生する。クリックされずに右上の✕で広告を消されれば収益は発生しない。広告が誘導した先で視聴者が商品やサービスの購入をすると、報酬はさらに増える。
サイドバー広告
人食い虎の檻の中に間違って入っちゃって襲われるドッキリ【ラファエル】
サイドバー広告とは、動画右側のサイドバーに表示される広告をいう。
サイドバー広告もクリックした場合に報酬が発生する。こちらも広告が誘導した先で視聴者が商品やサービスの購入をすると、報酬はさらに増える。ただし、先に紹介した広告に2つに比べてクリック率、報酬獲得率は非常に低い。
YouTube公式以外の広告収入(企業案件)
人気YouTuberのはじめしゃちょーによる「ゴリラクリニック」とのタイアップ動画
「シーブリーズ(販売元:資生堂)」とのタイアップ動画
企業案件はYouTubeを通さず、事務所や個人が広告主から広告料をもらって動画を作成し、商品やサービスの宣伝を行うものである。HIKAKINやはじめしゃちょーが所属するYouTuberの事務所UUUM(ウーム)では所属YouTuberが有名企業の案件動画を定期的に出している。テレビほどではないものの、YouTubeでもかなりの数の企業案件が消化されている。
YouTuberは視聴者を抱えるチャンネルの保有から出演、動画編集作業も行っている。テレビで言うと、テレビ局、出演者、制作会社が1つになった個人である。好感度が高く、広告効果のありそうなYouTuberには1回数百万円を越えても、広告を出したいと思っている企業は多い。
一方で問題も生じている。事務所に所属せず、個人で活動しているYouTuberは案件を提供する会社をよく調べずに企業案件を受けている。お金を重視するあまり、怪しい商品やサービス、投資を紹介したり、広告案件であることを隠して商品を紹介するいわゆる「ステマ」で稼いでいる人も出てきているのだ。
スーパーチャット(Super Chat)とスーパーステッカー(Super Sticker)
https://youtube-creators-jp.googleblog.com
Super Chat(スーパーチャット)はライブ配信中に一定の料金を課金することでコメントをハイライトにしてもらえたり、コメント上部にステッカーを表示してもらえるサービスである。スーパーチャットはスパチャとも呼ばれている。実質的には、投げ銭であり、コメントを読んでもらいたいユーザーからのお布施を募るシステムとなっている。
投げれる額は1日あたり500ドル、または1週間あたり2000ドル(それに相当する現地通貨の相当額)までになっている。日本なら1日5万円になる。
他の配信サイトでは1人で100万円以上の投げ銭があったりするため、いかに太いユーザーを掴むが稼ぐ上で重要となる。しかし、投げれる金額が制限されているため、YouTubeライブではいかにして多くのファンを集めることが出来るか?にかかっているだろう。
スーパーステッカーは様々なカテゴリーのデザインスタンプをコメント欄に表示するシステムである。このステッカーをコメントに貼るにも、視聴者はお金を使う。
スーパーチャットとスーパーステッカーで配信者が受け取れるのは視聴者が購入した額の50%から最大で68%になっている。消費税や様々な手数料が引かれるため、投げた金額の全額が懐に入るわけではない。
スーパーチャット、スーパーステッカーの収益はGoogleの広告収入(Google AdSense)と一緒に振り込まれる。ライブを中心に活動しているYouTuberもおり、彼らは広告収入よりもこうした投げ銭による収入が多くなっている。
チャンネルメンバーシップ
チャンネルメンバーシップはチャンネル登録者数が5万人を越えると利用できる月額課金機能である。日本では月額90円から月額6000円まで設定ができる。
チャンネルメンバーシップで設定できる月額料金。メンバーに課さられる月額料金のうち約70%がチャンネル運営者の収入になる。
料金によってメンバーシップのレベル分けもできる。最大5つまで、価格の異なる会員レベルを設定できる。レベルを複数設ける場合、料金が上がるにつれて特典を積み上げられる。
メンバーシップの特典としては
・メンバー限定のコミュニティ投稿
・メンバー限定の動画(ベータ版)
・メンバー限定のチャット
がある。
詳しくは下記ページを参考に。
チャンネルでのグッズ販売
YouTubeチャンネルではクリエイターによるグッズ販売も認めている。Teespringとの提携により、YouTubeの動画視聴ウィンドウの下に表示される棚でグッズの宣伝ができる。
視聴者が棚をクリックすると、Teespringストアのウェブページが開く。注文や支払いの処理、カスタマー サポートはすべて、Teespringで行われる。
チャンネル登録者数が10万人以上の場合は、Teespringにグッズのデザインサポート サービスを依頼できる。グッズにはTシャツからスマホケース、マグカップ、ステッカーなどがある。
投稿動画による広告収入はファンの数が多くなくとも得られる。なぜなら、トピックを検索していたユーザーがたまたま見ることも多いからだ。YouTube内だけではなく、Googleといった外部の検索サイトからファンではないユーザーに動画が見られることもあるだろう。
しかし、広告収入以外の収入であるスーパーチャットやチャンネルメンバーシップはほぼファンや支援者しがお金を出さない。ファンからの収入を増やすには「ライトな(細い)囲いを多数」もしくは「ヘビーな(太い)囲い」を如何にして掴むかが重要となる。
こうしたスーパーチャット(Super Chat)やチャンネルメンバーシップといったファンによる収入を含む、YouTubeによる収入を増やしたい人は下記記事も参考に。
